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「霧の旗」 [倍賞千恵子]

霧の旗

霧の旗

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • 発売日: 2005/05/28
  • メディア: DVD

去る3月3日、鎌倉芸術館にて上映された内の1本。自宅で観ているから2回目であったが、周りの観客の反応の面白さと同時に、大画面に映し出される倍賞さんの冷たい美しさと恐ろしい女の怨念、執念を強烈に感じてしまった。
物語は柳田桐子(倍賞)が殺人の罪で獄中に居る兄の弁護を依頼するために熊本から列車を乗り継いで上京するところから始まる。高名なその弁護士・大塚(滝沢修)はすげなく断るのだが、まもなく桐子の兄は獄中で死亡する。このことで桐子は大塚弁護士に恨みを抱く。
時が過ぎ、桐子は上京して銀座のスナックでホステスとして働くようになる。桐子の話に興味を持つ新聞記者。この記者の存在によって大塚弁護士と桐子は数年ぶりに対面することになる。
ここからが悲劇の始まり。桐子は周到な計画を実行に移していく。その冷淡ぶりはすさまじい。
撮影当時、日本映画に類を見ない破格の難役に倍賞千恵子は「桐子は冷酷非情ですが、”平凡な女”とも言えます。この役は難しく考えて理解できるというようなものではありませんので、私の内面にあるものすべてのものを正直に出すより方法がないと思っております・・・」と、決意を見せていたそうだ。(社団法人鎌倉同人会作成の当日のチラシより抜粋)
大塚弁護士の愛人を殺人犯に陥れ、大塚を社会的に葬りさろうと企てる桐子。酒をすすめられるままに呑んだ大塚は桐子の貞操を犯すという行為におよぶ。これもすべては兄の復習を遂げるために桐子が仕組んだことだ。しかし復讐のために自分の処女をも無くす覚悟だったとは・・・。

この映画、倍賞さんの笑顔はたったワンカット。働いているスナックで馴染客に応対するシーンのみだった。それも画面の端にわずかばかり・・・。


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